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花粉症デビュー疑惑

   

鼻が詰まりだした。「花粉症デビュー」なんて言葉が頭をよぎる。

その日が日曜日だったこともあり、ひとまず市販の鼻炎薬を購入してみた。1日2回飲めばいいらしい。

で、飲んでみたものの、数日たっても一向に効果があらわれない。

1週間後には近くに杉の木がたくさんあるという親戚の家に行くことになっている。もしこの鼻詰まりの原因が花粉だとしたら、たぶん私は生きて帰ってこれないだろう。

それほどひどい花粉症でもない妻が、10代の頃にそこへ遊びに行った際、花粉症が原因で鼻水からくしゃみから、もう目も当てられないことになったと聞いている。

同じ轍は踏みたくはない。

翌月曜日、ネットで評価の高い耳鼻科に行った。「初診の方は予約せずにお越しください」と書いてあったため予約せずに行くと、出てくるまでに約2時間かかった。

待合室ではずーずーずーの大合唱。鼻をすする音がサティスファクションのギターリフかと錯覚するほど、あちこちから繰り返される。

それに比べると、私の鼻はあまりすすらせてくれない。

「あれ?俺はここにいてもいいのだろうか?もしたしたら大したことないないんじゃないだろうか」と少しだけ居心地が悪くなった。

問診票に記入し、保険証を返してもらい、しばらくして名前を呼ばれた。問診する医者=おっさんのイメージだったのだが、そこに座っていたのは女性。

意表を突かれたのもつかの間、医者はこちら側を見ることなく「花粉症は初めてですか?」と問うてくる。さらに意表を突かれた。

問診は室内に入った瞬間から始まっていたのだ。

私「ないです、初めてです」

医「はい、じゃあそこに座ってください」

そう言うと、医者は左手に持った器具を私の右の鼻の穴に差し込み、ぐいっと広げて中を覗き込んでくる。

「あー、奥にいっぱい溜まってますね。汚い鼻水が溜まっちゃってます」

汚い鼻水、のフレーズでなんとなくベジータを思い出した。

初診で聴き慣れていないからかのか、とにかくこの医者、喋るテンポが早い。早すぎてすべてのワードを聞き取れない。いいのか!それで!

「聞き取れないなー」なんて思っていると、広げられた鼻の穴に細長い別の器具がぐいぐいっと奥まで差し込まれた。ぎゅいーん、と奥に溜まった汚い鼻水が吸引されていく。

ダイソンばりの吸引力で、思わず咳が出る。異物が体内に侵入した際の人体の自然の反応である。

医「咳は我慢してくださいねー」

この人はきっとSだと確信した瞬間だ。

「咳を我慢すると涙が溜まる」という予期せぬ発見があったことをここに記しておく。

その後は顔面のレントゲンを撮り、再び問診。

端的にいうと、蓄のう症の疑いがある、とのこと。現段階ではその原因に花粉があるのかはわからない。

とりあえず抗生物質と、花粉症だったときのためにアレルギーな薬を処方してもらった。

蓄のう症といえば、顔面が痛い、なんて話を聞くが、私はというとそういう症状はない。きっとまだまだ軽い部類なんだろう。

薬は7日分。また来週の月曜には病院に行かなければならない。また医者のサディスティックファクションを受けなければならない。

そのときには、花粉症かどうかもわかるらしい。果たして、デビューはしているのだろうか。。

SLOTH-STUDIOの管理人、Large Ricefield Recordsの主宰。日曜音楽家を中心に、撥弦楽器を愛するサボテン男、碌語家、孤独のグルメごっカー(※休業中)、フリースタンパーetc…と幅広く(?)活動中。代表曲「マインクラフトのうた」「Paris 1920s(『KORG M01D Super Users Official Compilation vol.1』収録)」など。

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