2023年8月末。コロナに感染後、気づけば寝たきり生活に。
そんな私も2025年11月現在、まだまだ体調の波はあれど、杖なしで散歩ができたり家事をこなしたり趣味を楽しんだりと、ずいぶん楽しく過ごせるようになった。
家族(主に夫)の支えであることは大前提だが、この2年を振り返ったときに「ここがターニングポイントだったな」ということが2つあった。
1つは前回記録した「編み物」を始めたこと。
▼前回の「編み物」編はこちら
編み物を始めたことで、コロナ後遺症によってかなり落ち込んでいたメンタルは結構回復。座っての作業は問題なくできるようになってきた。
ただし、歩行時はまだ杖が必須。
そんな中、ターニングポイントになったのが「自転車」である。
杖ありきでなんとか歩いていた状態から、急に「自転車に乗ろう!」と思い立ったことには自分自身が一番驚いている。
自転車に乗るまでの経緯を思い返すと、短い期間ながらもかなりの思い出がよみがえってきたため、のんびり三部作で記録していこうと思う。
コロナ後遺症はさまざまな症状があり一括りにはできないため、「こんな人もいるんだ~」くらいの気持ちで読んでいただければうれしい。
コロナ後遺症1年半の状態
2025年4月。新型コロナウイルス感染症にかかってから1年半以上経ったが、まだ歩行に不安があった。杖をついてようやくバランスが取れるような状態。
歩ける時間は増えたものの、調子に乗って移動範囲を増やすと翌々日まで起き上がれない。
頭と体が熱い、全身だるいという症状もあるのだが、不思議なことにふくらはぎが“変になる”のだ。
痛いとか、しびれているとかではなく、力が抜けるというか、力が入らない感じ。単純に体力が落ちたということもあるのだろうが、それだけでは納得できないふくらはぎのこの感覚。
体力をつけたいが、どの程度体を動かしたらいいのかわからない日々を悶々と過ごしていた。
自転車に乗ろうと思った理由
そんな時、「マンション断水のお知らせ」がポストインされていた。会社勤めしていた時は気にもしていなかった、点検のためのマンションの断水。
家に引きこもるしかない状態になって痛感する。
「断水、困る~」
いや、点検自体はありがたいのだけど。いつも安全に水を使わせていただき感謝である。
しかし、9時〜15時までの6時間か…。ずっと家で過ごす状況でこれはつらい…。
トイレにも行きたいし、手も洗いたい。このマンションに住んで結構な年数経つが、夫は今までどうしていたのだろう?
聞いてみると、コメダ珈琲で時間を潰していたらしい。
なるほど。最寄りのコメダ珈琲まで電車で一駅+徒歩10分程度。実はコロナ後遺症以降、通勤中の電車で体調を崩したことがトラウマになっている。情けないことに電車は未だに怖い。
うーん。どうしようかな~と断水まで数日と迫ったある日。買い出し中、ふと目に入った赤い自転車の群れ。福岡が誇るレンタル自転車「チャリチャリ」だ。
「自転車なら、行けるのでは?」
翌日ダウンはおそらく免れないが、いつも変になるのは決まってふくらはぎ。
自転車に乗っている間は座っているのと同じのでは?
だとしたら、ふくらはぎにダメージはないのでは?
この頃は、体調の波はあれど座っての作業はある程度できるようになっていた。その点でも、歩行より自転車の方が今の私に向いているのでは?
…行けるぞ!たぶん、行ける!!
漠然とした自信がふつふつと沸いてくる。体調が徐々に回復していたからか、編み物で自己効力感が爆上がりしていたからかわからないが、やってみたい。
調べてみると、自宅近く(しかも激近)にチャリチャリポートがあり、目指すコメダ珈琲の近くにもチャリチャリポートがある!
「私も自転車でコメダ珈琲に行きたい」と夫に告げた。驚き心配してくれている姿を横目に、さっそくスマホでチャリチャリに登録した。めっちゃ簡単!
「当日、キツかったら諦める」「途中できつくなったらタクシーで帰る」ということを夫に約束し、自転車チャレンジ、いざ開幕!!!
つづき
1989年生まれ。ライチュウとプクリンが好き



