【コロナ後遺症】リハビリのためにエアロバイクを買った話

雑記

2023年8月29日に新型コロナウイルス感染症にかかった妻。5日後に熱は下がるも、そこから罹患後症状(いわゆる後遺症)との戦いが始まった。

現在の症状

去年の4月に投稿した記事を読み返すと、妻の症状についてこのように書いていた。
起床から就寝までの時間のうち半分くらいはひどい倦怠感、脳が焼けるような熱さ、ほてり、異常な疲れやすさ、その他いわゆるブレインフォグといった症状が残っている。
近所にある桜の木はほぼ満開になった。果たして来年は、一昨年までのように“普通”に桜を見に行くことはできるのだろうか。
この頃に比べると上記のような症状に悩まされることは減っているうえ、起き上がって活動できる時間が随分と増えている。
ここに書いていた桜を今年は見に行くことができた
遠出はまだまだ厳しい部分はあるが、10分かけてバス停まで歩いてバスに乗ることができるようになったし、大型ショッピングモールで半日近く過ごせるようにもなった。
さすがに半日も外出していると翌日はそれなりの疲労感に襲われるが、それでも以前のように“終日寝たきり”となることはかなり減っている(とはいえ、疲労感のせいで外出は近場でも難しくなるが…)。
できること、行ける場所が少しずつ増えることで、妻自身もポジティブに物事を捉えられるようになってきている。

リハビリの一環で自転車に挑戦

それでも、いまだに一定以上の時間および距離を歩くと、足(主にふくらはぎ)に力が入らなくなるような疲労感に襲われる。
歩ける距離こそ伸びてきたが、杖がないとふらつくし、段差はつらいし、日常生活には支障が出るレベルで制限がかかっているような状態ではある。
そんななか、先日ふと自転車なら歩くより楽に移動できるかもしれない」と妻が言い出した。
確かに、ひと漕ぎで数歩分の距離を進めるうえ、漕ぐほどにペダルは軽くなり、距離に対して足への負荷は少ない…ような気がする。
ということでモノは試し、レンタル自転車でひと駅分乗ってみることに。

結論、自転車は「あり」

▲チャリチャリ(チャリチャリ – Wikipediaより引用)

福岡市には「チャリチャリ」という便利なシェアサイクルサービスがあるので、それを利用して「ギア付きのミニベロ」に数分乗ってみて、そのあとすぐに「電動アシスト付き自転車」にも乗車。
結果として、自転車に乗ると歩くよりも楽なことが判明!
「ギア付きのミニベロ」の場合は多少疲れるものの歩くよりは楽で、「電動アシスト付き自転車」にいたってはこれじゃあリハビリにもならないんじゃないか」と思ってしまうほど足に負荷がかからなかった、と妻は興奮気味に言う。
さらに使う筋肉が変わったことにより、足への疲労感について、「ふくらはぎに力が入らない」ものではなく、「太ももに筋肉痛に似た痛み」に変化した。
これまで「ふくらはぎに力が入らない」疲労感を感じた翌日は全身のほてりといった別の症状に襲われ午前中を寝て過ごすことが多かったのだが、「太ももに筋肉痛に似た痛み」に関してはバンテリンが効くうえに翌日に別の症状で悩まされにくかった
自転車を使ったリハビリが万人に有用とは言わないが、少なくとも妻には合っている可能性がある。

エアロバイクを購入

「チャリチャリ」は便利だが、使うたびに1分7円(電動アシスト付きの場合は1分17円)の利用料金がかかる。

安価で利用できるし、リハビリにはいいけれど、雨の日は厳しいし、使いたいときに使えるかは近所の駐輪場に何台残っているか(=他人の利用状況)に左右されるという不安定さがネック…。
もう少し気軽に使いたいよなあ…。
と考えた結果、エアロバイクを購入することにした。
自転車を買うことも考えたが、目的は移動手段の確保ではなくリハビリのため
それなら、天候にも他人の利用状況にも左右されないエアロバイクがいいだろう、と。

きみにきめた!(選んだ決め手)

▲一畳分のスペースがあれば十分に置けるサイズ。折り畳めるが我が家ではこの状態で置きっぱなし

ということで、いくつかの口コミを見たり、他の商品と比較した結果、「ティゴラ(TIGORA) フィットネスバイク TR FB003-XB BK」をAmazonで購入した。
妻に決め手を聞いたら主に以下の5つとのこと。
  1. 安さ
  2. 負荷の軽さ
  3. 連続使用時間が60分であること
  4. 色が白と黒ですっきり見えること
  5. 静音性

共働きだった夫婦の片方がコロナ後遺症で仕事ができない(=家族収入が半減している)状態なので、1の重要性は言わずもがな。

負荷については「トレーニングには不向き」「一番重い設定にしてもそうでもない」といった口コミがあり、それが返ってリハビリにはいいのではないかと判断。

連続使用時間は30分とされている商品が多いなか、このエアロバイクは60分と長いのもポイント。60分も漕ぎ続けることはないと思うが、例えば妻が使用したあとに私が使用する場合を考慮して、それなら長いに越したことはない。

デザインの好みは人によって差が出ると思う。妻はスタイリッシュさに目が行っていたが、私の初見の感想は「PS5みたいだなー」だった(スタイリッシュな印象を受けていることには変わりない)。

▲特にこの部分にPS5を感じる

静音性は使えばわかるのだけど、本当に静か。ほぼ無音。夜に使っても問題ないレベル。

ただしここまで静かに感じられるのは、我が家での設置場所が畳の上だからという可能性もゼロではないかもしれない。

ちなみに組み立て式だが、付属の説明書を読みながら作業すれば特に難しい部分はなかった

我が家での運用方法

▲ギアは8段階

リハビリが目的なので、無理なく負荷をかけすぎないように利用している。
ルールはざっくり「1日2〜3回乗る」「1回10分程度」「ギアは3」「きつい日は乗らない」
とはいえ、ただ漕ぐだけでは10分は意外と長い…。
そこで妻は、最近ハマっているスマホアプリ「ポケポケ」をプレイしながら“ながら漕ぎ”をしている。

▲モニタの上にスマホやiPadを置ける

オンライン対戦を2回すれば10〜15分ほど経つのでちょうどいいし、体感時間も短い。

結論、エアロバイクも「あり」

▲座り心地のいいソフトなサドルも妻のお気に入りポイント

5日ほどエアロバイクに乗ったあと、再び「チャリチャリ」の「ギア付きのミニベロ」の乗ったところ、前回乗ったときよりも楽に漕ぐことができたそう。
もしかしたらこれは大きな発見なんじゃないか…?
もちろん、コロナ後遺症に悩むすべての人に有効なリハビリ方法ではないかもしれないが、こういう結果が起きていることを周知したい。
コロナ後遺症らしき症状が出た初期、妻は布団から出ることも難しかった。体を起こすことが精一杯で、食事などの一部の時間を除けば寝たきり状態だった。
その頃に抱いていた「本当に治るのか?」「以前のような暮らしに戻ることはできるのか?」といった絶望に近い感情は、日々小さな目標を設定し、それを達成するという小さな成功体験を積み重ね、前向きさを取り戻しながら少しずつ払拭してきた。
不安要素はたくさんあるが、コロナ後遺症患者に対して政府が何も動いてくれないのであれば、悲しいけれど、家族が支えながらできることをして凌ぐしかない。
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