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何を食べさせる?フトアゴヒゲトカゲの成長期に合わせた食事ガイド【実体験ベース】

フトアゴヒゲトカゲの食事管理は、成長段階によって大きく変わります。急成長する「ベビー期(0〜6ヶ月)」 には高タンパク食が欠かせず、「ヤング期(6ヶ月〜1歳)」は成長が落ち着きつつもまだ大きくなる時期。そして、ほぼ成長が止まる「アダルト期(1歳以降)」では、健康維持が最優先になってきます。

我が家にやってきた初めての爬虫類・フトアゴヒゲトカゲのトゲローくんももうすぐ4歳。一度だけ食べ過ぎで嘔吐したことがありましたが、それ以外はほぼ不調もなく元気に過ごしています(といっても日中はほとんど眠っていますが笑)。

この記事では、そんな実体験をもとに、成長段階別におすすめの(というか実際に与えていた)人工フードや野菜を紹介します。

トゲローくんのプロフィール

▲つかまり立ちするトゲローくん(2024年4月撮影)

【名前】トゲロー(英名/Thunder Mountain)
【性別】オス
【生年月日】2021年4月1日生(お迎え日/2021年6月12日)
【サイズ】全長約45cm、体重約400g ※お迎えした当時(2021年6月16日)は全長約21cm、体重約33g

▲お迎えしてすぐの頃。家の置物と比較するとサイズ差は一目瞭然

ベビー期(0〜6ヶ月)

▲生後約3ヶ月のトゲローくん(2021年7月撮影)

急激に体が大きくなっていくこの時期の主食は虫!トゲローくんの場合は生きた「デュビア」を与えていました。ただ、将来的に野菜も食べてほしかったので、デュビア以外にも「小松菜」「ニンジン」「カボチャ」なども食べさせていました。

ご飯の頻度は、デュビアは2日に1回、人工フードと野菜は食べるなら毎日。

デュビア

▲デュビアに夢中なトゲローくん(2021年6月撮影)

ベビー期の主食は高タンパクな虫です。これをたくさん食べてもらいます。ベビー期はまだ口も体も小さいので、デュビアのサイズはSSサイズを購入していました。たまに売り切れていることがあったので、そのときはSサイズで。

与える際、コオロギのように頭を潰す必要はありませんが、成長期なのでカルシウムパウダー(3回に1回、カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD3」入りのものを使用)とレプラーゼ(腸内細菌バランスを整えるサプリメント)を必ずまぶしていました。

▲デュビアタイム。なんとなく嬉しそうな表情に見える(2021年8月撮影)

パウダーをまぶす作業は、プロテインシェイカー(安いやつでいいです)を使えば、複数匹をまとめて簡単にまぶせるので便利です。少し強めにシェイクするとデュビアの動きがちょっとだけ鈍くなるので、たぶんちょっとだけ食べやすい(逆にまったく動かないと興味を示さないときがありました!)。

また、返し付きのレプタイルディッシュならお皿からデュビアが逃げ出さないのでおすすめです。ベビー期はSサイズを使っていました。

▲デュビアのおかわりをねだっている(ように見える)トゲローくん(2021年9月撮影)

当時の記録によると、お迎え時(生後2ヶ月、でも販売スタッフからは「3ヶ月目くらいの大きさです」と言われました)から、しばらくの間は1〜2日おきに5匹前後を平らげていて、やがて1ヶ月もすると1回で10匹以上を食べるようになっています。

その後は徐々に1回あたりの匹数を増やしながら、胃袋を大きくするために週に一度くらいの頻度で食べ放題デーを設けていました。

2021年9月には、1回で100匹以上食べることも…。小さな体のどこに入っているんだ…。

生きたデュビアはネットで購入できます。家に届いたら虫かごで管理すればOK。長期間の管理となるとデュビア自体が成長してしまうので、食べるペースにあわせて購入しましょう。

野菜

▲小松菜は食いちぎってくれるので準備が楽です(2021年6月撮影)

食べさせても大丈夫とされるものはネットで調べれば出てきます。トゲローくんには「小松菜(葉っぱの部分)」「ニンジン(小さくカット)」「カボチャ(小さくカット)」「オクラ(種は取り除く)」をあげることが多かったです。たまに「チンゲンサイ」「モロヘイヤ」「豆苗(短めにカットする)」「インゲン(種は取り除く)」なんかも。

野菜は普通に近所のスーパーで買ったもの。当時は野菜にもよくレプラーゼをふりかけることもありました。

▲ひと口サイズにカットしてあげると安心です。写真は手前から時計回りで小松菜、モロヘイヤ、豆苗、ニンジン、インゲン。真ん中は「レップカルフード 幼体フトアゴフード」(2021年8月撮影)

人工フード

▲ご飯に興味津々なトゲローくん。小松菜にかかっている粉はレプラーゼ(2021年9月撮影)

アダルト期以降は人工フードメインで飼育したかったので、我が家ではこの頃から人工フードも食べさせていました。小さい頃から口にしていれば、大人になってからも抵抗感なく食べてくれるかなー、なんて願いを込めて。

とはいえ、この時期の主食はあくまでデュビア。デュビアを食べてもらって、人工フードはついでに食べてもらう感じです。

参考までに、ベビー期に試していた人工フードは以下の3種。

エキゾテラ フトアゴブレンドフード

▲この時期のお気に入りだったオクラに、人工フードを忍ばせて…(2021年6月撮影)

フトアゴ販売スタッフさんに教えてもらったもの。「フトアゴブレンドフード」は初期の頃にあげていましたが、トゲローくんの好みではなかったのか、単体だと食いつきはあんまりよくなかったです。なかなか食べてくれないので、オクラに紛れ込ませてみたり笑。

今思えば、我が家にやってきてまだ日が浅かったこともあり、そもそもあまり食べる気分じゃなかったのかも?…いや、でもデュビアはしっかり食べていたからそれは違うか。

「フトアゴブレンドフード」には昆虫も配合されているので、たくさんの栄養を必要とするベビー期にもぴったりです。

キョーリン ひかり フトアゴドライ

▲「フトアゴドライ」を避けて「レップカルフード 幼体フトアゴヒゲトカゲフード」に食いつくトゲローくん(2021年9月撮影)

栄養バランスが考えられた総合栄養食「フトアゴドライ」。全長20cm以上から与えてもOK、ということでサイズを見ながら早めに与え始めました。

ゆくゆくはこれが主食となっていくのですが、記録を見返すとこの頃はほとんど食べていなかったようです。“フトアゴはグルメ”なんて情報をネットで見かけていましたが、幼少期のほうがその傾向が強いように思えます。

レップカルフード 幼体フトアゴヒゲトカゲフード

▲ご飯が待ち遠しいトゲローくん(2021年7月撮影)

幼体フトアゴヒゲトカゲフード ベビー期のトゲローくんが一番食べてくれていた人工フードはこれ!でもなぜか赤色や黄色のものには興味を向けず、緑色の粒のものばかりに食いついていました。

この理由は未だによくわかっていません。色による栄養面での違いはないみたいなので気にしなくてもいいんですけど、でもちょっと気になる。やっぱりフトアゴはグルメなんだろうか。

▲なぜか緑色の粒ばかりを選んで食べていました(2021年7月撮影)

ヤング期(6ヶ月〜1歳)

▲生後約6ヶ月のトゲローくん。この頃は体長約37cm、体重約185g(2021年10月撮影)

一気に大きくなるベビー期が終わったら、メインの食事を高タンパクな虫から人工フードや野菜に変えていく必要があります。肥満や病気を避けるためにも、成長期に合った食生活を。

我が家では、デュビア(この頃はSサイズ。デュビアが品切れで買えない時期はMサイズの冷凍イエコウロギを購入)を週に1回に減らしたうえで、人工フードはほぼ毎日、野菜はデュビアよりは多い頻度であげるという感じでした。デュビアや冷凍イエコは、ベビー期と同じようにD3入りカルシウムパウダーとレプラーゼをまぶした状態で食べさせます。

▲デュビアに夢中なトゲローくん(2021年10月撮影)

 

このじわじわな移行方法がよかったのか、それとも単に好き嫌いがなかっただけなのか、トゲローくんはすぐに人工フードをもりもりと食べてくれるようになりました!

野菜はほとんど小松菜、たまにチンゲンサイやモロヘイヤ。当時の記録を見返してみると、なぜか葉もの率が高い笑。

▲春菊への食いつきはかなり良かった記憶があります(2021年12月撮影)

この時期にあげていた人工フードは以下の通り。

エキゾテラ フトアゴのための健康食

まったく食べないわけではありませんが、率先して食いつくわけでもないという。ネットの評判は別に悪くないんですが、トゲローくん的には好きでも嫌いでもない味だったのかも?

キョーリン ひかり フトアゴドライ

全長20cm以上からのフトアゴ成体専用食!昆虫&野菜配合、成体でも食べやすいペレットタイプの総合栄養食。

フトアゴヒゲトカゲをはじめとする雑食性トカゲのサブアダルトからアダルト個体の主食に。成長に伴って植物食傾向が強くなる雑食性トカゲに合わせて、小松菜、アップルミールなどの植物質原料を強化配合しました。

【引用】キョーリン|フトアゴドライ|https://www.kyorin-net.co.jp/extra/ex15.html

▲人工フードに慣れさせるため、野菜と一緒にお皿に盛って与えていました(2021年11月撮影)

フトアゴ販売スタッフさんからおすすめされていたもので、最終的にトゲローくんの主食はこれになっていきます。ヤング期になると、1回の食事で15〜40粒としっかり食べてくれていました。

▲徐々にフトアゴドライのみを与えるように(2021年12月撮影)

アダルト期(1歳以降)

▲フトアゴドライ、ニンジン、小松菜を食べるトゲローくん(2022年5月撮影)

キョーリン ひかり フトアゴドライ

▲フトアゴドライにも慣れたトゲローくん(2022年4月撮影)

今はこれが食事のメイン。すっかり成長しきったアダルト期以降は、基本的にはこれだけでOKです。ちょっと前までは週に2回、1回最大40粒を与えていましたが、2024年5月に食べ過ぎによるものと思われる嘔吐事件が発生したため、現在は週に2回、1回25粒に量を変更しています。

↓嘔吐事件の詳細は下記記事にて。

生きたまま腸内まで届く“ひかり菌”というものを配合しており、それによって排泄物のニオイをおさえる、とうたわれていますが、無臭になるわけではないので注意。それでも、デュビアが主食だった頃に比べるとニオイはかなり抑えられます

水を吸水させて、ふやかしてから与えるので、食事が水分補給にもなります。トゲローくんは水入れから直接水を飲まないので助かっています

最近は野菜を食べさせる機会が減っているので、水分補給のタイミングは食事と水入れに浸かっているときくらいですが、排泄物を見る限り、水不足にはなっていないようです。

まとめ

▲ケージの外に興味を示すトゲローくん(2024年4月撮影)

  1. 【ベビー期(0〜6ヶ月)】デュビア(SSサイズ、Sサイズ)を中心に、野菜などもちょっと与える。将来的に人工フードを与えたい場合は、この頃から慣れさせるのもあり
  2. 【ヤング期(6ヶ月〜1歳)】昆虫食をグッと減らして、人工フードや野菜メインに切り替え
  3. 【アダルト期(1歳以降)】主食は人工フード。たまにおやつとして野菜や果物を与えることも

 

上記の食事内容で、我が家のトゲローくんは再来月に4歳を迎えます。ということは、たぶんきっと大きな間違いは犯してはいない…はず

野菜や果物をあげるといつもと違う表情や食いつきのよさを見せてくれるので、ついついたくさん与えたくなってしまいますが、野菜は食べやすくカットするとか、果物は糖分が多いのであげすぎない、といった注意が必要です。

長く一緒に暮らすためにも、栄養バランスや食べ過ぎには注意したいところ。

もちろん、健康的に元気に過ごしてもらうためには食事内容だけでなく、ケージ内の環境(設備内容、清潔に保つなど)も大事にしなければいけません。

 

トゲローくんをお迎えして約1年間の様子は、「トゲロー日記」で毎日記録しています。飼育2年目以降も定期的に更新中です。試行錯誤をそのまま記録しているので、何か参考になる情報が紛れているかも?お暇なときに覗いていってください〜。

…あ、最近の様子はYouTubeチャンネル「トゲローサンダーマウンテンの日常」でも発信中です。

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