「古事記」を読み始めました。やっと読み始めました。昔から気になっていたのですが、なんだかハードルが高く感じて、気づけば手を出さないまま何年も過ぎてしまっていたんです。
でも、ついに読み始めました。きっかけは「口訳 古事記」(町田康 著)が発売されたこと。この本の紹介文(公式)を引用してみます。
アナーキーな神々と英雄たちが繰り広げる、〈世界の始まり〉の物語。
前代未聞のおもしろさ!!日本神話が画期的な口語訳で生まれ変わる!町田康の新たな代表作。「汝(われ)、行って、玉取ってきたれや」「ほな、行ってきますわ」
イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。
奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する!
こんな紹介をされたら、「気になってるけど、小難しそうだし、どうしようかなー」という状態の人間に買わないという選択肢はありません!
そもそも町田康作品が好きで、その人がある程度噛み砕いて書いてくれているということで、これなら高いと感じていた「古事記」のハードルがいい意味でかなり下がります。そんな作品で「古事記」のおおよその流れ(とか基礎知識とか)をいったん頭に入れることができれば、知識の下地ができるし、それによってもうちょっと難しい「古事記」関連書籍を読むハードルも下がると思うんです。
「古事記」が作られた理由
そもそも「古事記」はなぜ作られたのか。國學院大學のサイトにあったテキストを引用してみます。
『日本書紀』は中国の歴史書に倣って、日本でも本格的な歴史書を作ろうという動きの中で作られたものです。そのため、中国でも読めるものを意図して、漢文体で、時系列順に記録されています。『日本書紀』は成立の翌年から宮中において読書会が行われた記録があり、中央政府の官人が勉強目的で読んでいたことがうかがえます。
(中略)
『古事記』は、日本の古語を書き記すために、崩れた漢文体を用い、国内向けの文章で書かれています。内容は、神々の世界から各天皇の時代の出来事を描く点では『日本書紀』と変わらないのですが、登場する神々や人々が個性豊かに描かれ、それぞれの物語がドラマチックに描かれています。そのため皇后の娯楽用、または皇子の教育用に作られたという見方があります。完成後に広く読まれた形跡がないのも、宮中内部の私的な文書であったからとも言われます。しかし一方で、氏族系譜に対してこだわりを見せているところから、天皇家と各氏族との関係性を明示し、天皇中心の国家体制を確立するために作られたという見方等もあります。
きっちり書かれている「日本書紀」と、エンタメ色の強い「古事記」。どっかで読んだか聞いた話では、「日本書紀」には海外に日本という国を紹介する狙いもあったとか。それに対して「古事記」は天皇制の正当性を示すために作られたという説もあるそうです。
そしたらまずは、クラスを盛り上げるムードメーカー的な「古事記」で楽しく知識の下ごしらえをしたうえで、クラスを取りまとめる優等生的な「日本書紀」に挑もうかなと。
ということでここ数日、仕事やゲーム、ドラマやバラエティやラジオの見逃し配信、映像作品視聴(ついにドラマ版「Fallout」が始まりましたね!!)の合間を縫って「口訳 古事記」を読み進めています。上記の引用文にもあるように「古事記」にはいくつものエピソードが描かれていて、これが大昔に書かれたものなのに(失礼)おもしろい!
まだ途中までしか読めていないのですが、イザナキとイザナミの「国生み」とか、スサノオの「ヤマタノオロチ退治」とか、オオクニヌシの「因幡の白兎」とか、ちょいちょい知っているエピソードも出てきていて、またそれが軽妙な語り口で書かれていることもあって、非常に読みやすいんです。
実は「口訳 古事記」を読む前に、TOLAND VLOGのYouTubeチャンネルで「古事記」の解説動画を視聴していたのですが(本を読むからではなくたまたま見てた)、それもあって私のなかでは神様は皆さま“妙に軽い関西弁”で話しだすようになってしまいました(笑)。
気が早いけど考察
「古事記」は
「正しい歴史をまとめて、整えて、後世に残しましょう」という理由で書かれたことを踏まえて、まだ勉強したての浅〜い知識と照らし合わせながら「古事記」を読んでいると、なんとなく以下のような考えが浮かんできました。
- 冒頭にイザナギとイザナミが生み出す無数の神様→当時の国々?(その後活躍しない=権力がなかった?すぐに滅んだ?だとしたら、「名前は出しておきましたよ〜」程度の扱い?)
- アマテラス→大和族?
- スサノオ→出雲族?
- ツクヨミ→???
- オオクニヌシ→縄文時代?(いろんな人に助けられる=助け合いの縄文時代を表現している?)
- ニニギノミコト→弥生時代?
- カムヤマトイワレビコ→弥生時代?
- ナガスネヒコ→縄文時代?
- 神武東征→西から東に向かって順に縄文時代が弥生時代になっていく話?
これはまだちゃんと知識を蓄えきれていないやつの考察なのでどうか御愛嬌…。
この件については今後「口訳 古事記」をしっかり読み終わってから、さらに勉強して探っていこうかなと思っています。
辺境の日曜音楽家。フトアゴとレオパ。鈴木絢音さん推し。※ゲーム実況はやっていません|https://lit.link/lrfr